アドリブのセッションのように予定調和とハプニングを楽しみ、
互いの力量を推し量るかのような攻防が続き、
やがて疲労やダメージが蓄積された頃に
何か決定的に感性が動く瞬間が訪れて勝敗が決まる…
カミロボプロレスの勝敗の決まり方が、まさにそういった感覚でした。
「今日は地方巡業の日」とか、
「今日はビッグマッチの前哨戦」とか空想しながら
その日の対戦カードを決めて、
第1試合から見切り発車で試合を始めてみる。
試合の結末を決めずに3分とか5分とか試合を構築していくと
徐々に試合のテーマとか、両者の力量の違いなんかが見えてくる。
なんとなく思い描いた通りの内容で終わる事も多いけど、
試合中に偶然のハプニングが起きたりして、
試合は僕が想定した方向とは違ったエンディングを迎えることもある。
試合をしていると、ごくまれに
これはプロレスの神様が降りてきたんじゃないか、と
思うような瞬間が訪れたりして、そうなってくると僕はもう、
リングサイドで観戦している観客の一人となって
普通に試合に感動したりもする。
今振り返ると、そうやって完成されていった遊びの「型」が、
少学生の頃から続けてきたカミロボプロレスの
一つの到達点だったように思います。 |