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Kami-Robo©2003-2014 Tomohiro Yasui / butterfly・stroke inc. All rights Reserved.
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たった一度の対決

本来ならば、接触するはずのないマドロネックサンとバードマンが
たった一度だけ対決した事がある…あります…

…どっちで行こうかな。空想世界内の話は 「です」 「ます」 は
やめておこうか… 我ながらイマイチ定まってないなぁ…)

…とにかく、そのたった一度の対決は、
バードマンの人気が大きくなって、団体が一時的にバブル状態となり、
勢いを増していた時(1996年)。

その頃のマドロネックサンは、度重なる大一番の連続に疲弊し、
戦績も振るわず人気が下降していた。

当時、バードマンの団体には
顧問として「マドロネックファイター」が在籍していたのだけど、
彼の提案によってこの試合は実現することとなったのです。

「マドロネックファイター」とは、カミロボプロレスの創始者で、
関節技や空中殺法のすべてに長けた伝説のカミロボレスラー。

マドロネックサンから見たら、
「自分の師匠であるマドロネックキングの盟友」であり、
バードマンにとっては「直接の師匠」という立ち位置です。

このマドロネックファイターの提案によって
バードマンは「かつての大物」マドロネックサンを招聘し、
ビッグマッチのメインイベントでシングル対決を行なった、というワケ。

なんか「カタカナ多すぎ&情報多すぎ」ですいませんね…。

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噛み合わなかった試合

そんなマドロネックサンとバードマンの大一番、
大観衆が見守る中で事件は起きてしまった。

開始早々マドロネックサンはバードマンの空中殺法を全く受けず、
路上でのケンカのように一方的にバードマンを潰してしまったのだ。

「すべてがお前の思い通りに進むと思うなよ!」

「暗黙の了解」を破って、仕掛けてきたマドロネックサン。
想定していなかった形で一線を越えてきたマドロネックサンに対して
全く反撃できなかったバードマン。

この日以降、バードマンの人気は地に落ち、団体は崩壊。
マックスリーグに入団し再びスター選手に返り咲くまでの間、
バードマンは「過去の一発屋選手」として失笑され、
そして忘れ去られていった…。

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バードマンとマックスリーグ

一度落ちるところまで落ちたら、本物の強さが身に付いたのだろう。

マックスリーグ参戦後のバードマンは努力を重ね、
カミロボプロレス界を代表するスター選手へと成長した。

マックスリーグ自体も団体として勢いを増し、
提携団体まで含めると業界一の選手層を誇る
巨大興行団体へと成長。

逆に、それまで格闘技路線で観客の心を掴んでいた
マドロネック系の各団体は、
時代の流れの中で徐々に求心力を失っていった…。

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Kami-Robo
彼らはどう動くのか

マックスリーグの設立と繁栄。

そして、それに対して旧態依然の価値観を守ったまま突破口を失い、
徐々に弱体化していくマドロネック系の各団体。

バードマンとマドロネックサンが対決したあの時と
状況が似てきた今、カミロボプロレス30周年記念大会案の浮上…

さあ、彼らはどう動くのか…
彼らは今 何を考え、どう行動するのか…

彼らの心の声を聞きに行ってみよう。

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Kami-Robo
キーマンはマドロネックファイター

30周年記念大会が開催されるとしたら、これはもう
カミロボプロレス界の創始者=マドロネックファイターの
力なくしてはあり得ないだろう。

マドロネックファイターは、
僕が小学5年生の頃に作ったカミロボレスラー第1号の選手で、
マドロネックサンの師匠「マドロネックキング」の長年の盟友であり、
マドロネックサンも尊敬している人物。

そして、デビュー間もないバードマンを指導した
バードマンの師匠でもある人物だ。

…と、繰り返しワケの分からない話を書き連ねておりますが、
ここから先の物語を語る上で
この「前提」がとても大事になってくるから、
仕方のない部分はあるのです…。

今しばらくお付き合いを…。

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Kami-Robo
ちょっと考えさせて下さい

マドロネックファイターは1999年に引退後、
「ファイタージム」を設立。
後進の指導にあたっているカミロボだ。

人柄的には、優しさと厳しさを兼ね備えた紳士、
と言ったところだろうか。

30周年記念大会は、どこか特定のカミロボプロレス団体が
企画運営しようとすると、全体としての公平性を保てなくなり、
大会は企画段階で立ち消えになるだろう。

そうなると(カミロボプロレス界に対して力を持つ)
第三者的立場にある会社が
大会を企画運営するのが妥当な線だろうな。

空想が少しずつ具体的になってくるねぇ。

じゃあ、その会社は大会をスムーズに運営するために
まず、マドロネックファイターに
大会委員長として立ってもらえるかどうか打診するだろう。

そうなると、ファイターはこう答えるだろうな。

「趣旨はよく理解しましたが… ちょっと考えさせて下さい」

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Kami-Robo
心のしこり

マドロネックサンとバードマンの関係について
マドロネックファイターは長い間ずっと思い悩んでいた。

あの時、自分はバードマンの「若気の至り」を制止するどころか
一緒になって盛り上げてしまった。

そして、当時 勢いをなくしていたマドロネックサンの足元を見て
無謀なマッチメイクを推し進めてしまった。

上り調子だった自分たちのブランド力をさらにランクアップさせるために、
マドロネックサンを踏み台にしてやろう、と画策してしまった。

あの時、自分がもっとしっかりしていたら…
カミロボプロレスの創始者として、責任ある行動をとっていたら
2人の心にこんなにも大きな傷を残さずに済んだのではないか…。

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Kami-Robo
空想のディテール

取るに足らない空想世界の話でも、
記念大会を盛り上げるために
「バードマンとマドロネックサンは犬猿の仲だ」という事実を
フェードアウトさせて、曖昧に超えていくわけにはいかない。

すごくバカバカしい空想話なんだけど、バカバカしい空想だからこそ
そういうディテールは大事なのだ。

だから僕もこの問題には本気で取り組まなければならないし、
あの試合から17年経った今、
ようやく乗り越えられそうな気になり始めているのだ。

このタイミングを逃すわけにはいかない。

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Kami-Robo
マドロネックファイターの本心

では、マドロネックファイターは今どう思っているのだろうか。

日頃からカミロボプロレス界の発展を願っているファイターならば、
やはり30周年記念大会のオールスター戦を
実現させるべきだと思っているだろう。

そして、大会が実現するためには
マドロネックサンとバードマンの関係の修復が必要…
そして、関係修復のためには自分自身が動かなければならない…!

今がその時だ! と… 思っているだろう。

と言うか、思っていてほしい… と願うのだ、僕は。

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