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カミロボとは
 
紙で作られた身長15cm〜20cm程度のロボットファイター。
肩・股・肘・膝・手首・足首に関節を備え、
様々な動きを自在に操ることができる。
目的は、あくまでも戦わせて遊ぶもの。両手にカミロボを持ち、
専用リングの上でぶつけ合い、投げ飛ばし合い、技を掛け合う。
壊れたら修復するだけ。
手作りキャラクターのコレクションではない。
1982年の誕生以来200体以上ものカミロボが生まれた。
第1号のマドロネックキングも今だに現役で活躍している。

カミロボひとつひとつに名前があり、戦いを重ねるうちに
それぞれの個性や人格も形成されていく。
男らしいやつ、小心者なやつ、要領のいいやつ、頑固なやつ…。
そして友情や憎しみ、信頼や裏切りが生まれ、
カミロボプロレスの歴史が刻まれていく。
それはリングでの戦いだけでなく、
リング外での彼らの人生をも作り出す。

約20年もの歴史の中で、
多くのプロレス団体が生まれ消滅していった。
そのたびに、カミロボ同士の人間関係が再編される。
それは社会の縮図のようでもあり、
制作者の安居さんが描いている世の中がかいま見られる。

カミロボは、人に見せるために作られたものではない。
安居さんが、純粋に自分で遊ぶためだけに作られたもの。
だからアートでもないし、商業的価値があるものでもない。
しかし、その世界には、
誰もが持っているひとり遊びの楽しさが広がっている。





 
カミロボが出来るまで
オモチャを戦わせて世界一を競わせたり、
家族のいろんな物語を浮かべながら、一人で人形と遊んだり。
ある物に自分自身をシンクロさせながら、
空想の世界を自由に駆けめぐる。
子供の頃、誰もが夢中になったひとり遊び。
安居さんは10才の頃から紙で作ったロボット同士を戦わせて、
以来20年以上、ひとり遊びを楽しんでいる。

その生き生きしたカミロボ達を見ていると、
ひとり遊びは現実のシミュレーションなのかもしれないと思えてくる。
様々な状況の中で、カミロボ達がどんな行動をするのか、
どんな気持ちで対応するのかを考える。
そして、コイツみたいにはなりたくない、
こんな風にできたらいいなぁとか思いながら動かす。
つまり、もともと安居さんが作った世界の出来事なのだけれども、
カミロボたちが起こす行動や心の動きを、
安居さん自身が疑似体験しているのではないだろうか。

そんな疑似体験は、すべてのひとり遊びに共通していることかもしれない。
どんな人間になりたいのか、何を大切に生きていきたいのか。
ひとり遊びによって無意識のうちに形成されているとしたら、
非常に重要なことではないだろうか。

大人になると、ほとんどの人は具体的なカタチでのひとり遊びはしなくなる。
しかし、時には頭の中で空想の世界にふけることはある。
それも現実へのシミュレーションを行っているのかもしれない。





安居智博(やすい・ともひろ)  
造形師・カミロボ作家

カミロボ歴30年。
フィギュア造形師として活動する一方、
自身のライフワークとして幼少期から作り続けている
紙製ロボット「カミロボ」は、
美術教科書掲載や海外での展覧会など
国内外のアートシーンで評価を受ける。